

骨がない人のインプラント治療
顎の骨がない人のインプラント治療とは?
サイナスリフト
上顎の内部には上顎洞と呼ばれる鼻腔と交通する空洞があります。この空洞は上の奥歯が抜けると下方に拡大し、それに伴って上顎の骨は吸収し薄くなっていくため、その部分にインプラントを埋入しようとすると十分な骨の厚みがなく埋入が困難となります。
このような場合の処置として、上顎洞底部の膜(シュナイダー膜)を拳上し骨の補填材などを填入し、インプラントが埋入されるのに十分な骨の厚みを獲得する「サイナスリフト」という上顎洞底拳上骨増大術を行うことがあります。
この施術はインプラント埋入と同時に行う場合と、インプラント埋入予定部位にあらかじめ施術し後に十分な骨が増生されてからインプラントを埋入する場合とがありますが、どちらも通常のインプラント手術より治癒までの期間は長く(約6ヶ月~12か月)かかります。
しかし、この方法によりこれまで困難とされてきた上顎のインプラント治療の適応が広がり骨の薄い部分にもインプラントを埋入できるようになりました。
ボーンクラフト
ボーングラフトはインプラント埋入部の歯槽骨が吸収され薄くなっている場合などに用いる治療法です。
歯槽骨の吸収が見られる部位に、骨のブロック(通常自分の口腔内から採取した骨)を移植し、不十分な場合は周囲の隙間に骨補填材を詰めます。
そして骨移植のブロックを動かないようスクリューで固定し、十分な高さ・幅が増生されたらインプラント治療に取りかかります。骨がきちんと増生されるまでの期間は個体差がありますが、通常6~12か月と言われます。